2022 冬山安全登山教室 ビバーク体験in森吉山 振り返りnoteのご紹介です

イベント後の振り返り 受講生の皆さんと共有しました!

❄️熊谷からみなさまへ❄️❄️

          

皆さま、本当に本当に、お疲れ様でした!ありがとうございました。

寒さの中、一歩踏み出す勇気のいる経験だったのかなと想像します。

かなり、怖ーい?冬山ビバーク体験の中で生まれた皆様の「実験と検証」色々ありました。

少し時間を置いて「感じた」「思った」「考えた」等、個々の感情の揺れを、興味深く読ませていただきました。

絶好の登山日和の山行は記憶に残りにくいものですが、

山の中で感じる不安や恐怖、苦しい判断、勇気を出した記憶は、心に残り、発酵、熟成しながら、時を経て、変化していくことがあります

 今回のような

「安全圏外の境界線にあたる山行から何かを感じてもらうこと」

これも教室の主旨でした。

 経験値を上げることはなかなか一人ではできにくい、また数値化もしにくいため

正直いって「自分の山力」は見えにくいものです

その中で今回、準備し現場で、雪、寒冷をどう扱うかを経験し、事故なく、多少の「痛い目」だけで終えることができたことは、皆様のとっても、我々にとっても、価値ある時間、場、だったと思います。

達成感、安堵感のあと、

自分の登山者としての

本質や傾向、課題、不足、未来の景色を感じた方もおられたのではないでしょうか。

 振り返りをみなさんで共有し、次なる山歩きに繋げていただきたいと思います。

  ご協力ありがとうございました。 熊谷久美子

 

                           

朝が来た!

★男性 30代男性★

<道具・装備>

・ピッケルやアイゼン、スコップはあえて買わずにレンタルさせてもらったが、実際に使ってみると自分に合っているものがどんなものなのかを考えることが出来たので、大変良かった。

・スマホにホッカイロを貼っていなかったため、寒さで電源が落ちた。また、モバイルバッテリーの持参もなかったため、スマホは一切役に立たなかった。スマホ対策は必要。

・行動中に寒さを感じることはほとんどなかったが、宿泊時には下半身の寒さを感じた。上半身の装備は気を付けているところがあったが、タイツや腹巻きなど他の部位にも注意をしたい。

・水を作る際に、ケトルへ雪を入れる道具がなくカップを代用したが、使いにくさがあった。お玉があったらよかった。

・ミニLEDランタンを持参したが、電池がなく使えなかった。電池は予備を持ち歩く必要がある。

・スノーボードのゴーグルを持参したが、思った以上に視野が狭かった。ファッション性を重視して購入したものだったので、機能性を考えて再購入したい。

・行動食は水分量の少ないものだと喉を通りにくいので、ジェルやコンデンスミルクなど一気に入れられるものも持参する必要があった。

・プラティパスの湯たんぽは寝る時に非常に役立った。

・保温材の入った雪山登山靴じゃないとなかなか足先が冷えるので検討したい。

・インナーグローブに気を使ってこなかったが、行動中の装備をなおす際などには重要だと感じた。

<行動>

・ホワイトアウトナビゲーションの際に、視界が30m程度になるだけでかなりの怖さを感じた。本当のホワイトアウトだと5mないしそれ以下の視界になると考えると恐ろしい。確かな技術と経験が必要な行動だと痛感した。

・コンパスの使い方は定期的に実践しないと身につかないなと感じた。

・地形図から風景を想像するためには常に周囲と地図を見比べる必要がある。また植生の重要さも痛感したので、登るだけではなくて周囲を観察することも気を付けていきたいと思う。

・これまでトレースを信じて動くことが多く、自分で道を考えて進めていなかったことに気付いた。

<宿泊>

・テント設営の際に、楽をしようとして狭くスペースを掘ってしまい、結局幅が足りずに、後から広げることになった。大きさの把握を事前にしっかりとしておく必要がある。また、使い慣れていないテントを山で使うのは危険なことでもあると感じた。

・テントの前室に靴を置いておいたが風が強くなると吹き込んだ雪が靴の中に入ってしまっていた。濡れ対策が甘かった。

<その他>

・ガイドしてくださった熊谷さんも梅田さんも、参加者の皆さんも大変すばらしい人ばかりで、安心して過ごすことが出来ました。また、雪山の企画や自分のこれまで体験したことのないようなものがあれば、ぜひぜひ参加させて頂きたいと思っております。今後ともよろしくお願いします

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☆30代女性☆

【準備や持ち物について】

  今回持っていたリュックは実は2回目の使用でした。どこに何を入れるかの使い方から、外付けするのか中に入れるのかという使い方もなかなか慣れず要領をえませんでした。

 上着のポケットとリュックのベルトが重なってポケットが開けづらい、コンパスが出しづらいこともありました。手袋の手が不自由な中でどこに何を入れておくといい、と把握しておく必要性を感じました。

 今回山のことばかりを考えて、リップやクリームと、いつも持っていく物を忘れてしまいました。口も手もガサガサで、潤いグッズは必要だったな、と思います。

 持っていってよかったのは、湯たんぽになるプラティパスとやはり温かいお湯の入った水筒です。寒くて起きてしまった時の白湯の美味しさは忘れられません。

【行動中について】

 雪山の歩き方は難しいなと思いました。真っ直ぐ言っているつもりがルートから外れていることにも驚きました。ホワイトアウトならば、もっと大変だったと思います。これは私の癖ですが、下ばかり見てしまうところがあります。木や地形にも目を配ることは必要だと感じました。

 ルートの作り方ですが、相方と足跡とYAMAPばかりに頼っていることが改めて感じました。地図とコンパスの使い方をやっておけばよかったと反省です。これから練習していこうと思います。

【テント泊について】

 掘ってテント場を作るというのはのはなかなか難儀な作業でした。同様に、片付けもなかなか難儀でした。間に合うだろうという時間に起きたのですが見込みが甘く、遅れてしまったことも反省です。起きて食事、片付けで3時間ほどは見ないといけないなと。

 テントの出入りをする時に雪を入れてしまったり、大丈夫だろうと思っていた隙間から雪が入り込み、靴が雪まみれになっていたり、テントの利用の仕方も難しかったです。普段のズボラが命取りになるな、と。一つ一つ慌てないで丁寧に行うことを学びました。

以上です。

二日間、梅田さん、熊谷さん、そして同行した皆様にも大変お世話になりました。また、ご一緒出来ればと思います。

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★30代男性★

・はじめて雪洞を作り、宿泊することができた。とても勉強になった。

・湯たんぽの威力を思い知った。

・水の大切さ、カロリーの大切さがわかった。

・安い

山の技術やガイディングを学びたいと思っていても仙台や関東の方まで行かないと開催されていなかったりと時間もコストかかるので是非このような講習を続けていっていただけたらなと思います。

今後ともよろしくお願いいたします。

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☆50代男性☆

【コースの設定】とても大切だと感じました。特に冬は雪庇やホワイトアウトで進路が分からなくなることもありうるので、コースの設定はかなり重要だと感じました。コンパスの使い方も改めて、勉強になりました。・・・こんなに便利で簡単なのか~、しかもバッテリーなども不要で、いいですね!

【学びについて】 全てをレクチャーするのではなく、ある装備と知識を駆使、工夫して、自らの命を守る・・・経験から学ぶ、そして振り返ることで、学びが深まりますね。

【判断】コースから外れたと思ったら必ず戻る。夏の登山でも数回迷ったことがあり、その都度来た道を戻ったことがあります。焦ってしまうと、使った体力と時間がもったいなく感じることもあるので、いい復習になりました。

【アイゼンやピッケルの使い方】全く教わったことがなかったので、とても勉強になりました。が、やらないと忘れてしまうので、早いうちに復習をしたいです。

【ラッセル】ラッセルのシーンは、そんなになかったが、疲れない歩き方、勉強になりました。また、胸まで埋まったときの対処にしかた・・・なるほど~、勉強になりました

【「ながら」は、NG】水を作っていて、コッヘルをひっくり返してしまいました。水はもちろん、同時に燃料や時間のロスが出てしまった。これは、普段の生活の中でもあるあるです。「ながら」は、やめましょう!

【冬用】全ての装備を見直すいい機会になりました。登山靴、インナー、アウター、グローブ、靴下、帽子、シュラフ、燃料(ガス)、食事、水(お湯)、湯たんぽなどなど

【時間の管理】行動時間は夏の半分! 動くスピードも夏より遅いので、計画は余裕をもって

【雪洞】全くもって初めてだったので、勉強になりました。子供の頃、かまくらを作ったのを思い出しながら作成したのは楽しかった。危険なので、帰る時は壊してしまったが、なんだかもったいなかった。

【作る場所】:風の通り道ではないところに作る・もちろん雪庇には作らない・表面は柔らかくても中にいくと固くなる

【作り方】横に掘って縦に掘る 座っても頭がぶつからない

【工夫】ストーブの熱で中が溶けても水が滴らないように角をとって丸くするがむしゃらに掘ったしまったが、30×30のスコップでしっかり計算して掘ったほうが後々らく全体的に大きめに作ったおかげで快適でした。次回作る時は、風が入りにくい工夫をする、人が立てる大きさにもチャレンジしたい

【湯たんぽ】快適でした ギリギリになって用意をしました・・・買って正解でした。

【水分補給】雪洞を作り終えたら時、足をつってしまいました。なるべく汗をかかないように努めましたが、こまめな水分補給、大切ですね。

【チームでの行動】声の掛け合い・進路の確認・互いの気遣い・楽しく

【参加費】1万円だったが1.5~2でもいいかも。そのぐらい充実しているので【全体的な感想】最初はとても不安でした。参加して少しずつ知識を得ることで、その不安な部分はクリアされたような気がします。冬山は危険が多い・・・しかし、しっかりした知識を持つことで、対応可能と感じました。今回、天気は良かったほうだと思います。めちゃ悪い時も経験すると自信になるかな・・・でも、恐怖もあるなぁ。天気の読み方、予想に仕方も学びたいです。終わってみて、とにかく楽しい2日間でした。夏登山にも活かせること、盛りだくさんでした。ありがとうございました。++++++++++++++++++++++++++++++++++

☆50代女性☆

一番焦ったのが火がつかなかった事でした。準備の段階でライターの他にマッチを持つ事も考えたのに予備のライターが有れば何とかなると過信したのが失敗。そして氷点下でライター使う場合は保温しておく必要がある事を学びました。

水を作る、暖を取る何においても火を起こせないと命取り。ライターも暑い手袋したまま着火させる事が難しく素手でやったので指先の感覚も麻痺。氷点下で細かい作業を手袋したまま出来る様に練習しておく必要性を感じました。この後数日間指先の感覚変でした。

防寒はカイロやダウン、教わった湯たんぽで割と何とかなったものの、どうしても背中が寒かった。断熱シートとマット以外にやっぱりもう一枚グランドシートあれば良かったのか。マットをもう少し厚めにすれば良かったのか機会あれば検証してみたい。

高校の部活でテント泊した時は寒いと思って寝てなかった。今より悪い装備でも刺身状態で寝ていた隣の人からの温もりが寒さを感じさせなかったんですね、きっと。今回、テント張る際の注意事項、水作り、テント内の結露対応等々他にも色々気づき見つかりました。一つ一つ書くと長くなるのでここは端折ります

【ホワイトナビゲーションについて】

一人だと大勢の踏み跡を頼りに歩いてしまいがち。実際一人で歩いていた方が我々の踏み跡を追いかけて来た。

分岐で間違った方向に下った事が原因。

目的地への角度、距離、標高差でナビゲーションする訓練は日帰りの時はぼんやりと。  2回目の講習でようやく理解出来ました。

最近は地図アプリとか便利な物があって、そちらを頼りにしがちですがこういう基礎知識はやはり必要だなと痛感しました。

地図見て妄想登山出来るくらいに私もなりたい!

コロナ禍になりアウトドア思考が高まって登山する人も増えてきたと思いますが、災害時の避難訓練と同じで山もこういう講習、訓練をもっと多くの登山者に受講して欲しいですね。

今回私は2回参加して正解でした。学んだ事を友人達にも伝播したいと思います。また講習会、ツアー開催待ってます。

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東北山ナースガイド主催の雪山講習会ご参加の皆様へ

梅田正弘ガイドよりメッセージ!

今回は、日帰りそして 1 泊体験の講習会ご参加いただきありがとうございました。

日帰 りの方へ

伝えたいことが多すぎてちょっと消化不良を起こしてしまった感がありました。

一泊体験はそれぞれに雪洞やテント泊でしたが、

感想を読ませて頂き共通して感じた事 が有ります。

それは、装備についてです!

先ずは 「火」です!

ライターの場合石摺式の物は濡れると付かないですね

それから圧電式 の物は標高が高くなったり気圧が下がると付きません

私は冬の場合は、充電式の火花を出 すものと、ガスを充てんできる高出力の物、更に予備として100均ライターを持ちます

そして アイゼン、スノーシュー、ピッケル

これはどういう状況で使用する かを

きちんと説明して買えるところで購入してください!

知識もなく、やみくもに通販などで購入すると と失敗する可能性があります

ビーコン、プローブ、スコップの BC3種の神器

「登山には不要」と思わないで下さい

特にビーコンは探す事は無くても探してもらう立場になった時にとても有 効です

これはココヘリで代用されても良いかもしれません。

ただし、ココヘリの場合は認 識番号を捜索者に知らせる必要があります。

そして何よりも「パッキング」そのものです

後になって、出発前に私のパッキングの手順を お見せすれば良かったと反省しております

私のザックを持ち上げてみた方は、

どうすれば この重量迄物を詰められるのか不思議に思われたかもしれませんね

機会が有りましたら いつかお見せしたいと思います

「湯たんぽ」に関しては皆様共通の認識で良かったです。

又、ながら作業の悪戯に気づかれた 方もいましたね

お湯を沸かす、濡れた物を乾かす。

これも両立しません

結露した室内を バーナーの空焚きで乾かすときにやるか、

シュラフの中に詰め込んで体温で自然に乾かす という手もあります。

その他の装備も冬のお山に適した物を選び、使いこなせるようにしておかないと山行は たちまち死の雪中行軍と化してしまいます。

たまたま天気が良くて

たまたま運よく下山出 来て、、、結果ラッキー登山ではなく

きちんと実力で裏付けられた安全登山を

続けていかれる ことを、

祈念しております

 いつか、どこかで、かならず 会いましょう

 これが

これが 山屋の いい加減だけど「かたい約束」です

Moutain&Design うめしゃん 梅田 正弘              

          

以上