山なんか、登ってもそんなに面白さを感じなかった20代
その当時、総合病院で働く自分、、自分がどんなことに夢中になるのか、
どんなことが好きかもわからないで30代 趣味はランニングだけ
なんかないかなーだった
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そんな矢先アドベンチャーレースに誘われた 遊びたい年頃36ys.
仕事では救急外来に勤しんで、野外救護ガイドラインJPTECの訓練をしている矢先だった
2005年7月30日
アドベンチャーレース2日目、川を下っている時に、チームの仲間が消えた
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目の前で起きた事故死
医療者でありながら圧倒的に無力だった
ご両親に何度もお詫びをした
友人は33歳だった
(自分におごりがあったのだろうと思う)
{〜事故は被害者とか加害者といった二極化できるものではなくて
様々な原因が無数にあるかもしれない}
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こんな事故が二度と起こらないように山や野外を知りたい
事故から6日後にソロ登山を始めていた
(その原因の中にいたかもしれない自分を救済するため?
考えすぎかもしれないけれど自傷行為だったかもしれない)
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野外遭難死を防ぐ活動が使命とかんじ始める
(役割?考えすぎかもしれないけれど、唯一、許しを得られる方法と短絡的に感じた
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なぜ登山?
亡くなった登山好きの友人が最後に話していたことが影響しているのだろう
「百名山を登りたくて北海道にいっててね、三山に登れたんだ。一昨日帰ってきたんだ」
最期の会話
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毎週、登山をするたびに 僅かに 楽になっていく感覚があった
(その一方であなたも原因の一つかもしれないと囁く声も聞こえる。
都合よく、どんどん楽になる、なんてことはない)
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気落ちする中で続けたトレイルランニングや登山には人間を、再生していく一面があることを体験する
(10年弱かかったけれど。疲労や痛みを自発的に作ることは心の防御反応、緩和行為なのかもしれないとその当時は感じていた)
山岳レースを仲間とつくり、山岳部の高校生を指導をする中で
山岳医学に出会い山岳看護師を目指す
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(場に、キーマンに、気がつくことって奇跡的なこと
化学反応で一体何が起こるかわからない、、、)
人生を変えてしまうような出会いが自分にも起こった
6年前、秋田で田部井淳子さんがん治療に関わる医療者に向けた講演会場
講演の中で「私の場合、山が病院よ」とおっしゃった
大袈裟に聞こえるかもしれないけれど、急に世界が変わった
「視界」が広がった
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田部井淳子さんは、苦しさと、恐怖と、山への慈しみ、畏怖通して
たどり着けないような場所に辿り着いたんだ
「山が病院」熱を含んだ迫力ある「言葉」だった
(救いを求めて山に近づく修験の道、のような)
頑なに感じていた、使命みたいな「思い込み」の鎖のようなものがはずれ、
心の硬い部分がほぐれていく瞬間を感じた
ほっとした
素晴らしい出逢いだった
運が良かった。
「山は人を強くする」と確信を得た
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10年続けていた乳がん患者会のコーディネーターナース
病院では治せない部分があるんじゃないかなと、違和感を持ち続けていた
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がん体験者を山に案内することをおそるおそるスタート。。不安がいつも付きまとう
しかし、自然の中を散策していると、本来の自分にアクセスできることがたまに起こる
運がよければ、
心に開放している小さな窓があれば、
自然界におこる「奇跡」のような歴史にたまに気がつくことがある
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自然の豊かさを
真正面からブワッと感じるとれることが時々ある
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何かにアクセスしたという瞬間!これって悟った?的な^_^
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自分がそうだったように、苦しい、辛い時に、駆け込む病院のような場所が山や森だっていい
そんな機会を拡げたいという思いが強くなり、
登山ガイドになって、ずんずん歩いて行こうと決めてみた
(決めると早い)
来春、フリーになって5年が経つ
自分の歩く道はとても狭いけれど、いろんな方が声をかけてくださり、
分岐は無数に拡がっていく
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(弱いし、凹むし、間違いも、つまづきも、多いのだけどね)
(恵まれたのは運と嗅覚)
一方で
ガイド中、事故を起こしたくないと、心から怯えてガイドをしています
二度とあの辛さを味わうことがないよう
(怯えを黙らせる実験検証の繰り返し、学ぶ、正しく怯える)
実際、振り返ると、自分の場合、夢に向かって、、、、とかそんな甘いものではなかった
自責の念を払拭するために、自己満足にすぎないものをすり替えるために、
そんな自分本位の部分が大半だった
下心満載でも役に立てるかもしれない
事故が防げるかもしれない
そんな期待を持ち続けていく
若い頃、子供が亡くなっていく姿が辛すぎて
自ら命を絶つことの辛さに耐えられなくて
小児血液科の病棟に背を向けた
耐えられない場所にいるならば
辛さから逃げてもいいと思う
自分次第で世界は無限
自分は違う場所を見つけることができた
あの時、あの場所で、
、自分をなんとなく許してくれた方が大勢いたはずだし
逃げたんだなと、目を伏せた方もいたはず
でも世界は無限だ
そして人生は公平に長く続くわけだから
逃げる選択肢もあるわけだからと、そこのあなたに向かって言いたい
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これまで関わってくれている方に差し上げるものが思い当たらない
心より感謝祈りを込めて 「気」を 贈ります
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2022年11月20日 冬支度の途中